日本で活動しているミャンマー人はどのような在留資格を取得しているのでしょうか。また、ミャンマー人を受け入れる場合、どのような点に注意する必要があるのでしょうか。

 

日本に在留しているミャンマー人

2022年12月の時点で、日本には約5万6千人のミャンマー人が在留しています。これは、世界の国・地域の中では11番目に多く、アジアの国・地域の中では9番目に多くなっています(出入国在留管理庁「在留外国人統計」)。

 

日本に在留しているミャンマー人を年代別に見ると、20代が約60%、30代が約27%、40代が約4%、50代が約3%、60代が約1%などとなっています。日本に在留しているミャンマー人の大半を20代から30代の若者が占め、20代が特に多く、40代以上の割合は小さいのが特徴です。

 

ミャンマー人が取得している在留資格

日本に在留しているミャンマー人の取得している在留資格のうち、就労可能な活動資格で最も多いのが、技能実習(約1万7千人)、続いて特定活動(約1万1千人)、技術・人文知識・国際業務(約8千人)、特定技能(約6千人)などとなっています。

 

就労可能な活動資格では、技術・知識の修得を目的とした技能実習や単純労働が含まれる特定技能の在留資格が多い一方で、専門的な技術・知識が必要となる技術・人文知識・国際業務の在留資格も多いのが特徴です。

 

就労不可能な活動資格では、留学(約6千人)、家族滞在(約1500人)、居住資格では、永住者(約3千人)、定住者(約3千人)などとなっています。

 

また、ミャンマー人を新たに受け入れる場合、以下の在留資格による招聘も想定されます。

 

高度専門職(ポイント制)

IT・工学系・研究職・国際業務など専門職採用での受入れが増えています。ポイント制優遇により早期永住も可能となるケースがあります。

 

介護分野(特定技能および介護在留資格)

介護分野では留学介護福祉士介護在留資格といったキャリアパスも見られます。

 

ミャンマー情勢による特例的な受入れ状況

ミャンマーでは2021年以降、治安・政治情勢が不安定な状態が続いており、日本政府は一部のミャンマー人に対して在留資格変更や在留特別許可を認める対応を行った経緯があります。そのため、日本に在留するミャンマー人の一部は「特定活動」で在留している点に特徴があります。

 

国籍に制限のある在留資格

ミャンマー人は、技能実習の在留資格の対象となります。

 

ミャンマー人の雇用で注意するポイント

ミャンマー人を雇用するうえで注意すべきポイントを確認しておきましょう。

 

ミャンマーの民族構成と言語

ミャンマーは、東南アジアにあり、人口は約5100万人です。ミャンマーはビルマ族とシャン族、カレン族などの少数民族から成る多民族国家で、ミャンマー人の民族構成は、約68%がビルマ族、約9%がシャン族、約7%がカレン族となっています(外務省「ミャンマー基礎データ」)。

 

ミャンマーの公用語はミャンマー語です。また、民族によってはシャン語、カレン語などの言語が用いられています。識字率は90%以上と高い水準にあります。ミャンマー人を雇用する場合は、通常はミャンマー語でコミュニケーションをとることが考えられます。

 

ミャンマーの宗教

ミャンマー人の宗教は、約90%が仏教、約6%がキリスト教、約2%がイスラム教など仏教が大半を占めているのが特徴です。仏教では食べ物の決まりはほとんどありません。ミャンマーは西暦の他に独自のミャンマー暦を用いるなどの習慣があるため、習慣祝祭日に配慮が必要となります。

 

ミャンマーの年度と採用

ミャンマーの会計年度は4月に始まり、翌年の3月に終わります。ミャンマーでは特定の採用時期はなく、通年採用となっています。ミャンマーの大学・大学院の卒業生を雇用する場合は通年採用で考える必要があります。

 

ミャンマー人の日本語能力

ミャンマーでは日本語学習者が多く、日本語能力試験(JLPT)の受験者も増加しています。

 

外国人技能実習制度によりミャンマー人を招聘する場合、ミャンマー人がN3N4程度あるいは特定技能ではN4以上(または相当)が求められる分野もある点に注意しましょう。日本語能力だけでなく英語能力を併せ持つ人材も一定数存在するため、バイリンガル・トリリンガルなミャンマー人は、採用時に有利に働く場合があります。

 

技能実習・特定技能における受入れ側の支援体制

技能実習・特定技能で受け入れる場合は、企業または登録支援機関に次の支援義務が発生します。

  • 生活オリエンテーション
  • 住居確保支援
  • 生活相談体制
  • 日本語学習支援
  • 行政手続支援 等

単に採用して終わりではなく、ミャンマー人に対する生活支援体制の整備が求められます。

 

ミャンマー人とのコミュニケーション上の注意点

ミャンマー語は文法構造や敬語表現など日本語と似ている部分もあり、日本語習得との親和性が高いと言われています。また、上下関係の認識も日本文化と共通しています。

 

ただし、仏教文化に基づく穏やかなコミュニケーションが目立つことから、指示を出す場合は明確に行う必要があるでしょう。

 

まとめ

ミャンマー人を雇用する場合、技能実習、技術・人文知識・国際業務、特定技能などの在留資格に関係する業種で人材を確保しやすいと考えられます。ミャンマー人の言語はミャンマー語です。ミャンマー人の宗教の大半を占める仏教ではあまり宗教への配慮は求められませんが、イスラム教では食べ物などへの配慮が求められます。また、旧暦の習慣に配慮する必要があります。ミャンマー人の雇用は通年採用で考える必要があります。

 

当事務所では、外国人の在留申請を代行するお手伝いをしていますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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