日本人とニュージーランド人の国際結婚では、どのような点に注意する必要があるのでしょうか。日本人どうしの結婚の場合と異なる点について解説します。
ニュージーランドにおける婚姻の成立要件
ニュージーランドでは、男性・女性ともに16歳から結婚することができます。ニュージーランドでは再婚禁止期間はなく、重婚は禁止されています。
日本人とニュージーランド人の結婚の手続
日本人とニュージーランド人が結婚する場合、日本の手続を先に行う方法とニュージーランドの手続を先に行う方法があります。
ニュージーランドは「外国公文書の認証を不要とする条約」に加盟しているため、一般的に日本の公文書をニュージーランドで提出する場合は、日本の外務省で認証(アポスティーユ)を受ける必要があります。ただし、書類の種類や提出先によって認証の扱いが異なる場合があるため、認証が必要な書類については、あらかじめ書類の提出先に確認しておくことが大切です。
日本の手続を先に行う方法
日本の手続
日本の役場に婚姻届を提出します。その際に次のような書類を提出する必要があります。婚姻無障害証明書は、ニュージーランドの婚姻登録所で取得できます。
日本人が提出する必要がある書類
1 身分証明書
2 戸籍謄本(本籍地以外で手続を行う場合)
ニュージーランド人が提出する必要がある書類
3 有効な旅券(パスポート)
4 婚姻無障害証明書
5 ニュージーランドの書類の日本語訳
ニュージーランドの手続
日本で婚姻届を提出することで、ニュージーランドにおいても有効に婚姻が成立します。
ニュージーランドの手続を先に行う方法
婚姻要件具備証明書の取得
日本の法務局またはニュージーランドにある日本大使館もしくは領事館に婚姻要件具備証明書の発行を申請します。その際に次のような書類を提出する必要があります。
日本人が提出する必要がある書類
1 有効な旅券(パスポート)
2 戸籍謄本
ニュージーランドの手続
ニュージーランドの婚姻登録所で婚姻許可を申請します。その際に次のような書類を提出する必要があります。婚姻許可から3か月以内に結婚式を行うことで有効に婚姻が成立します。婚姻登録所で結婚式を行う方法の他に、教会で結婚式を行う方法、任意の場所で婚姻執行者の立合いのもとで結婚式を行う方法を選択できます。
日本人が提出する必要がある書類
1 有効な旅券(パスポート)
2 婚姻要件具備証明書
3 戸籍謄本
4 日本の書類の英語訳
ニュージーランド人が提出する必要がある書類
5 有効な旅券(パスポート)
日本の手続
ニュージーランドの手続から3か月以内に日本の役場またはニュージーランドにある日本大使館もしくは領事館に婚姻届を提出することで、日本においても有効に婚姻が成立します。その際に次のような書類を提出する必要があります。日本大使館または領事館に婚姻届を提出するよりも日本の役場に提出する方が手続は早く終わります。
日本人が提出する必要がある書類
1 身分証明書
2 戸籍謄本(本籍地以外で手続を行う場合)
ニュージーランド人が提出する必要がある書類
3 有効な旅券(パスポート)
4 婚姻証明書
5 ニュージーランドの書類の日本語訳
まとめ
日本人とニュージーランド人が結婚する場合、日本の手続を先に行う方法とニュージーランドの手続を先に行う方法があります。日本の手続を先に行う場合は、日本で婚姻届を提出することでニュージーランドでも有効に婚姻が成立します。ニュージーランドの手続を先に行う場合は、ニュージーランドで婚姻許可を受けて結婚式を行った後、日本で婚姻届を提出します。いずれの方法を選ぶかにより必要な書類は異なります。結婚の手続や必要な書類は変更される場合があるため、あらかじめ日本の市区町村役場やニュージーランド大使館または領事館に確認しておくことが重要です。国際結婚の手続を行うときは、日本と外国それぞれの法律に従って手続を行う必要があり、在留資格の変更が必要となる場合もあるため、専門家の支援を受けることが大切です。当事務所では、日本人と外国人の国際結婚のお手伝いをしていますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。