国際結婚した配偶者が亡くなったとき、どのような手続をする必要があるのでしょうか。
国際結婚した配偶者と死別したときの手続
外国人は、日本人配偶者が亡くなった場合、配偶者が亡くなった日から14日以内に「配偶者に関する届出」を出入国在留管理庁に提出する必要があります。
配偶者と死別したときの注意点
外国人配偶者と死別した場合、どのような点に注意すればいいのでしょうか。
死亡に伴う市区町村役場での手続
国際結婚の配偶者が死亡した場合、死亡届は通常、日本人側の親族が提出しますが、外国人配偶者のみが残された場合には、日本に居住する者が提出することができます。死亡届は死亡の事実を知った日から7日以内(国外で死亡の場合は3か月以内)に市区町村役場に提出します。
国籍国への届出
外国人配偶者の国籍国によっては、配偶者死亡の事実を領事館等へ届出する必要があります(例:婚姻中に姓を変更した場合の復旧手続など)。必要な書類は国籍国により異なります。
遺族年金・健康保険・税務の扱い
国籍に関係なく、要件を満たすと遺族年金を受給できる場合があります。扶養や健康保険の資格喪失手続、税務上の世帯変更など複数手続が発生しやすいため漏れに注意が必要です。
- 国民年金・厚生年金の遺族年金の対象かどうか
- 健康保険の被扶養者であった場合の資格喪失手続
- 扶養控除の変更届出(税務)
- 住民税の世帯変更や減免制度
氏(姓、名字、苗字)の扱い
配偶者が亡くなっても氏は変わりません。外国人配偶者の氏に変更した日本人が、氏を変更する場合は、配偶者が亡くなった日から3か月以内に「氏の変更届(戸籍法107条第3項)」を市区町村役場に提出する必要があります。配偶者が亡くなった日から3か月が過ぎてから変更する場合は、家庭裁判所に「氏の変更許可」を申し立てたうえで、「氏の変更届(戸籍法107条第1項)」を市区町村役場に提出する必要があります。
子の国籍選択や氏名の扱い
子が日本国籍を取得している場合、外国籍と重複することがあり国籍選択制度の対象となる場合があります。氏名の漢字・ローマ字表記も国籍国による届出手続が必要となることがあります。
在留資格の扱い
外国人が就労資格や永住者などの在留資格をもつ場合は、配偶者が亡くなっても在留資格を変更することなく日本に在留することができます。これに対して外国人が、日本人の配偶者等の在留資格をもつ場合は、配偶者が亡くなったことにより在留資格の要件を満たさなくなるため、6か月以内に就労資格や定住者などの在留資格に変更する必要があります。
死別した配偶者が別の日本人と再婚した場合
日本人の配偶者等の在留資格をもつ外国人が、別の日本人と再婚した場合は、現在の在留資格のまま在留することができます。ただし、現在の在留期間が経過する前に再婚する必要があります。
再婚した場合は、在留期間更新許可申請の際に改めて在留資格の要件を満たすか判断されます。女性が再婚する場合は、100日間の再婚禁止期間があるため、在留期間が経過しないように注意する必要があります。
子どもがいる場合の在留資格
日本人との間に子ども(日本国籍を有する)がいる場合は、在留資格変更の審査で考慮されやすくなります。特に次の点が重要です。
- 子の国籍(日本国籍か外国籍か)
- 子の監護状況(誰が育てているか)
- 就学状況(日本の学校に通っているか等)
これらは「定住者」への変更申請時の主要な評価項目となります。
遺産相続の扱い
外国人配偶者は日本人配偶者の死亡により、日本の相続法の適用を受ける可能性があります。次の要素により法律関係が変わります。
- 被相続人の本国法か日本法か(法の適用に関する通則法)
- 遺言書の有無
- 子どもの有無
- 相続税の申告期限(10か月以内)
国際相続に該当するため、遺産の所在や国籍によって複数国の法制度が関係する場合があります。
まとめ
外国人が国際結婚した日本人と死別した場合、外国人が日本人の配偶者等の在留資格をもつときは、他の在留資格に変更する必要があります。在留申請を行うときは、専門家の支援を受けることが大切です。当事務所では、外国人の在留申請を代行するお手伝いをしていますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。








