ブラジル配偶者との国際結婚では、取得すべき書類や用意すべき書類が数多くありますので、事前にしっかりと確認して手続きを進めましょう。ここでは、先に日本で婚姻手続きを行う場合と先にブラジルで手続きを行う場合に分けて説明していきます。
先に日本で婚姻の手続きを行う場合
先に日本でブラジル人配偶者との婚姻手続きを行うためには、まずブラジル人配偶者の婚姻要件具備証明書を取得することから始めます。以下の書類を揃え証人を確保したうえで、在日ブラジル大使館または領事館に申請を行いましょう。
婚姻要件具備証明書の申請書類
【日本人】
パスポート（原本およびコピー）
【ブラジル人配偶者】
申請書
パスポート（原本およびコピー）
住民票または在留カード
証人二名
証人のパスポート（原本およびコピー）
※初婚の場合：出生証明書
※離別・死別の経験がある場合は、ブラジルで発行された婚姻証明書
日本における婚姻手続き
以下の書類を揃えたら、日本国内の役所に婚姻届を提出しましょう。婚姻届が受理されたら、婚姻届受理証明書と記載事項証明書を取得します。
【日本人】
婚姻届
戸籍謄本（本籍地以外の役所に提出する場合）
本人確認書類（運転免許証など）
印鑑
【ブラジル人配偶者】
婚姻要件具備宣誓書（要和訳）
パスポート
ブラジルに対する婚姻手続き
日本側の手続きが完了したら、次に在日ブラジル大使館で「婚姻の登録」を行いましょう。その際に必要になる書類は以下の通りです。
【日本人】
戸籍謄本（婚姻の事実が記載されているもの）
本人確認書類（運転免許証など）
婚姻届受理証明書
婚姻届記載事項証明書
宣誓書面（ブラジル人との婚姻が初めてである旨を署名）
※ブラジル人との離婚歴がある場合は婚姻証明書の離婚記載事項（原本およびコピー）
※ブラジル人との離婚歴があるが戸籍謄本に離婚の事実が記載されていない場合は改製原戸籍か除籍謄本
【ブラジル人配偶者】
婚姻届
本人確認書類（パスポートなど）
先にブラジルで婚姻に関する手続きを行う場合
ブラジルで先に婚姻手続きを行うには、まず日本人の婚姻要件具備証明書を取得する必要があります。在ブラジル日本大使館に以下の書類を提出し、同書類を入手しましょう。
婚姻要件具備証明書の取得
【日本人】
証明書申請用紙
三カ月以内の戸籍謄本
パスポート
ブラジルでの婚姻手続き
ブラジルでの婚姻手続きは、以下のように三段階に分かれて行います。
公証人事務所で婚姻の意思登録
まずは公証人事務所で、日本人とブラジル人配偶者の婚姻の意思を登録する手続きを行います。このとき、二名の証人を伴う必要があり、また二人のうちポルトガル語ができない人がいる場合は、有資格者の通訳を付ける必要があります。なお、ブラジルで有効な身分証明書とC.P.F.（cadastro de pessoa fisica）を提示しなければなりません。
そのうえで、以下の書類を提出し申請を行います。用意した書類はすべて原本とコピーが必要ですので、事前にもれなく用意しておきましょう。
【日本人】
婚姻要件具備証明書（認証を受けたもの・要ポルトガル語訳）
パスポート（公証人が認証したコピー）
戸籍謄本（認証を受けたもの・要ポルトガル語訳）
【ブラジル人配偶者】
身分証明書（公証人が認証したコピー）
出生証明書
三か月間の公示
書類を提出してからおよそ三カ月間の公示期間を経て、異議が申し立てられなければ、後に結婚許可証に正式な承認を得ることができます。
役所における挙式
ブラジルでの挙式は指定の役所で行われます。あらかじめ予約しておき、当日は挙式を執り行ったうえで結婚証明書の取得にいたります。
日本に対する婚姻手続き
次に挙げる書類を、日本国内の役所か在ブラジル日本大使館に提出し、日本側に対する婚姻の手続きを行いましょう。これをもって日本に対する婚姻手続きは完了します。
【必要書類】
婚姻届
日本人の戸籍謄本（婚姻の事実が記載されたもの）
婚姻証明書（要和訳）
ブラジル人配偶者の身分証明書か出生証明書（要和訳）
まとめ
以上でブラジル人配偶者との婚姻手続きは完了しますが、次に控えているのが日本における配偶者ビザの申請です。入国管理局が審査する外国人向けのビザ申請は決して簡単ではなく、詳細にわたり結婚までの経緯や結婚後の生活設計が重視されるでしょう。このため、ビザ申請の専門家に依頼して、間違いのない手続きを行うことが一般的なのです。当事務所でも、ご夫婦の状況を詳しくうかがいながらビザ申請のお手伝いをさせていただきますので、ぜひ一度ご相談ください。
