配偶者ビザの申請にあたって重要視される事柄の一つに、国際結婚した夫婦の収入が十分かという点が挙げられます。ここでは、収入状況がビザ取得にどう影響するのか、ビザ取得のために大切な要素は何かについて説明していきます。

 

配偶者ビザの取得には日本人の収入状況が重視される

国際結婚においては、正しい手続きを踏んで夫婦になった場合でも、配偶者ビザの申請と取得がまた異なる視点から審査が行われます。結婚し夫婦として日本で生活することを踏まえれば、二人が余裕を持って生活できるだけの収入がある証明が必要になるのです。安定的かつ継続的に日本で生活していくことができるかが重要ポイントです。

 

日本人側の収入が低い場合

そこで特に注意したいのは日本人側の収入が低い場合です。日本における収入の得やすさは、外国人より日本人の方がスムーズかつ継続性があるとみなされるため、当の日本人の収入があまりにも低い場合はビザ申請が不許可となってしまうことも少なくありません。外国人配偶者との生活費が不十分である場合、最終的に生活保護の受給も十分あり得ると考えられることから、いかに自立した生活を送ることができているかはとても大切な審査項目となります。

 

日本人側の収入確認書類で生活能力の証明を

入国管理局が重視している書類の一つに日本人側の収入証明があります。一般的には課税証明書などを見て審査を行いますので、直近年度の収入確認書類は必ず用意しておきましょう。課税証明書や納税証明書には、前年度の収入が記載されていることから、入国管理局では日本人側の生活力を数値で判断することが可能になるのです。被雇用者として勤務している場合は、直近三ヶ月分の給与明細書などを添付するのもいいでしょう。勤務実態のある職場があり継続的に働いて収入を得ていることや、国民の義務である納税も行っていることを証明できれば、審査において決してマイナスには働かないことが想定されます

 

ビザ取得に大切な要素とは

日本人の収入証明に加えて、ビザ申請における審査ではさまざまな周辺状況も考査されます。

 

仕事をしているか

前述の通り、非常に重要なのが「継続的に仕事をして収入を得ており、外国人配偶者との生活を十分維持できる状態」かどうかという点です。経済的基盤が整っているかどうかは、とても大切な判断項目となります。特に、外国人配偶者を扶養に入れる場合は、外国人配偶者の生活費分まで日本人が賄えるかがポイントとなってきますから、収入金額もさながら継続的な収入を得ていること自体が重要なのです。年間収入がいくら以上であること、といった規定はないものの、二人の生活状況から推測される生活費を補えるだけの年収があることが大切です。

 

住まいを確保できているか

収入と同じくらい重要視されるのは、夫婦が暮らすのに十分な住居を確保できているかどうかという点です。二人が共同生活を送るに不足ないレベルの住まいがあることが望ましいでしょう。例えば、狭いワンルームをシェアしているよりも、1LDKなど居間以外の部屋があり空間的余裕がある方が心証は良いですし、実際の生活においても不便なく暮らせるはずです。

 

まとめ

もし、日本人側を中心とする夫婦の収入状況に不安がある場合は、日本国内に住む家族や親族などから経済的支援が得られるかどうかについても考えてみるといいでしょう。継続的な金銭的支援はもちろんですが、例えば家族が所有する住宅に家賃無料で住んでいるといった場合、支出がその分減るため収入に余裕が生まれることになります。このような点もビザ申請における審査で見られますので、夫婦だけの力で配偶者ビザ申請を成功させようとするのではなく、さまざまな周辺状況についてもしっかりと整えておくことが肝心です。

 

難しい点があるとすれば、やはり夫婦の生活が問題ない状態にあることをいかに立証するかということだといえるでしょう。立証には証拠が必要ですが、どのようなものを用意すれば入国管理局を納得させることができるのか、知識と経験がない状態では図りかねるのも事実です。ぜひ、ビザ申請に知見のある法律の専門家のサポートを受け、丁寧かつ慎重に手続きを進めビザ取得を目指していくことをおすすめします

 

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