マレーシア人と国際結婚する場合、相手がイスラム教徒かそうでないかによって手続きの内容や流れは変わってきます。ここでは、イスラム教徒ではないマレーシア人配偶者との国際結婚の手続きについて説明していきます。
先に日本で婚姻に関する手続きを行う場合
先に日本で婚姻の手続きをする場合、まずはマレーシア人配偶者の宣誓書と独身証明書、さらに婚姻要件具備証明書を取得する必要があります。独身証明書を手に入れるためには宣誓書が必要になりますので、以下の書類を用意して順に手続きしていきましょう。
宣誓書の取得
【マレーシア人配偶者】
パスポート(原本とコピー)
身分証明書(IDカードの原本とコピー)
すでに保有している場合は在留カード
以上を揃えて在日マレーシア大使館に出向き、マレーシア人配偶者が宣誓を行って宣誓書を手に入れます。
独身証明書の取得
在日マレーシア大使館で宣誓書を取得したら、次にマレーシア現地の国民登録局に宣誓書を提出します。これにより、独身証明書を入手することができます。
婚姻要件具備証明書の取得
次は、マレーシア人配偶者の婚姻要件具備証明書の取得に移ります。結婚するマレーシア人配偶者がイスラム教徒ではない場合、以下の書類を用意して在日マレーシア大使館に提出し、婚姻要件具備証明書を発行してもらいます。
【日本人】
身分証明書(パスポートなど)
婚姻要件具備証明書(要英訳)
※日本国内の役所か法務局で婚姻要件具備証明書を取得します。
【マレーシア人配偶者】
身分証明書(ICカード)
独身証明書
日本に対する婚姻手続き
日本国内の役所に婚姻届を提出します。
【必要書類】
婚姻届
日本人の戸籍謄本(本籍地以外の場所の場合)
マレーシア人配偶者の婚姻要件具備証明書
マレーシア人配偶者のパスポート
マレーシアに対する婚姻手続き
日本で婚姻に関する手続きが済んだら、そこから六ヶ月以内に在日マレーシア大使館に対し以下の書類を提出して、婚姻の報告的手続きを行います。
【必要書類】
婚姻届受理証明書
パスポート(日本人とマレーシア人配偶者両方のもの)
マレーシア人配偶者の在留カード
婚姻の事実が記載された戸籍謄本
婚姻後の住民票
マレーシア人配偶者の身分証明書(ICカード)
マレーシア人配偶者の出生証明書
先にマレーシアで婚姻に関する手続きを行う場合
先にマレーシアで婚姻の手続きを行うためには、まず日本人の婚姻要件具備証明書を取得しておく必要があります。以下の書類を揃え、在マレーシア日本大使館に提出し書面を入手しましょう。
婚姻要件具備証明書の取得
【日本人】
パスポート
三ヶ月以内の戸籍謄本
【マレーシア人配偶者】
身分証明書(ICカード)
※婚姻要件具備証明書を取得したら、マレーシアの外務省で書面に認証を受けます。
婚姻届の提出
マレーシア国内の本籍地の国家登録局に出向き、婚姻届を提出し、婚姻届承諾書を入手します。このとき、以下の書類もあわせて提出が必要です。
【日本人】
パスポートサイズのカラー写真
出生証明書(原本とコピー)
パスポート(原本とコピー)
婚姻要件具備証明書
【マレーシア人配偶者】
申請書
パスポートサイズのカラー写真
出生証明書(原本とコピー)
独身証明書
身分証明書(ICカード)
※日本人、マレーシア人配偶者いずれも、離別・死別の経験がある場合は離婚証明書あるいは死亡証明書を提出します。
地元の国家登録局に婚姻承諾書を提出
婚姻承諾書を取得したら、次に以下の書類を揃えて提出します。
【日本人】
婚姻要件具備証明書
出生証明書
戸籍謄本
パスポート
【マレーシア人配偶者】
国家登録局が発行した婚姻承諾書
戸籍謄本
独身証明書
身分証明書(ICカード)
書類提出後は21日間にわたり公示され、異議が起こらなければ結婚式を執り行います。日取りは地元の国家登録局に出向いたときに予約する仕組みになっています。
日本に対する婚姻手続き
日本国内の役所か在マレーシア日本大使館に、以下の書類を提出して報告的手続きを行いましょう。
【日本人】
婚姻届二通
六ヶ月以内の戸籍謄本二通
【マレーシア人配偶者】
婚姻証明書(原本およびコピー二通・要和訳)
出生証明書(原本およびコピー二通・要和訳)
身分証明書(ICカード)(原本およびコピー二通・要和訳)
まとめ
マレーシア人との婚姻手続きは、宗教上の関係からやや複雑であるといえます。今回は相手が「イスラム教徒ではないマレーシア人」だった場合の手続きについて説明しましたが、やるべきことは多く揃える書類も多岐にわたるため、事前にリストを作成するなどして準備しておくといいでしょう。