スウェーデン人と国際結婚した場合、婚姻に関する手続きをスウェーデンと日本の両方で行う必要があります。両国とも手続きの方法や揃えるべき書類は異なりますので注意しましょう。ここでは、日本で先に手続きを行った場合とスウェーデンで先に手続きを行った場合に分けて説明していきます。
先に日本で婚姻に関する手続きを行った場合
日本で婚姻届を提出するまでの間に、スウェーデン人は本国および在日スウェーデン大使館から必要書類を発行してもらう必要があります。なお、婚姻要件具備証明書はスウェーデン人配偶者がインターネットで本国に対して申請し、4ヶ月有効のMarriage Licenseを発行してもらう流れになります。受け取りは在日スウェーデン大使館で行うことができますが、あらかじめ詳細について大使館に問い合わせるのが最も確実です。同様に出生証明書もインターネットでスウェーデンの税務署に申請することになります。
【日本人】
婚姻届
身分証明書(パスポートなど)
【スウェーデン人】
婚姻要件具備証明書(要和訳)
出生証明書(要和訳)
身分証明書(パスポートなど)
書類が揃ったら、日本国内の役所に婚姻要件具備証明書を提出して、婚姻届けの受理証明書を受け取ります。
スウェーデン人配偶者としてのビザ申請について
スウェーデン人が日本人の配偶者として日本国内で暮らすためには、配偶者ビザの取得が欠かせません。スウェーデン人は、婚姻要件具備証明書や収入証明など指定された書類を入国管理局に提出し、三ヶ月程度の審査期間を経て通過すれば無事にビザ取得となります。ただし、日本人と結婚した事実があっても、配偶者ビザの承認が担保されているわけではないので、申請は不備や虚偽なく慎重に行う必要があるでしょう。
先にスウェーデンで婚姻に関する手続きを行った場合
先にスウェーデンで手続きを行う場合、まずは市役所と教会のどちらで結婚式を挙げるか決めておきます。
【日本人】
パスポート
婚姻要件具備証明書(要英訳)
戸籍謄本(要英訳)
手続きの流れ
結婚式が行われる場所を管轄する税務署から、日本人は婚姻要件具備証明書と婚姻証明書を発行してもらいます。婚姻要件具備証明書は「a certificate of no impediment」、婚姻証明書は「a wedding certificate」といいます。
次に結婚式を挙げる市役所もしくは教会の予約を行い、式場に婚姻要件具備証明書と婚姻証明書を提出します。後日、結婚式が行われた際には夫婦二人で婚姻証明書にサインすることになり、それをもってサイン入りの婚姻証明書の発行にいたるのです。
ここまで無事に済んだら、以下の手続きを行います。
- スウェーデン外務省で婚姻証明書の認証を受ける
- 在スウェーデン日本大使館に書類を提出する
※書類提出期限は婚姻成立から三ヶ月以内で、日本国内の役所に提出しても問題ありません。
まとめ
日本人とスウェーデン人が結婚し、日本でともに暮らしていくためには、スウェーデン人は配偶者ビザの申請も必要になります。配偶者ビザの申請には別途さまざまな書類の提出が求められ、入国管理局により厳しく審査を受けることになるため、結婚にいたった背景など虚偽なく詳細に説明できるようにしておくことが大切です。結婚したからといってすぐに配偶者ビザが発行されるとは限りませんので、日本もしくはスウェーデンにおける婚姻手続きが済んだ後がむしろ重要になってくるといえるでしょう。
このような手続きは両国の法律や入国管理局の対応傾向に深く関わってくるため、自力ですべて完結しようとすると大変な手間と労力を要します。少しでも不備をなくし、不足があってもスムーズに対応できるよう、法律の専門家によるサポートを受けながら手続きを行うことを強くお勧めします。