日本で活動しているトルコ人はどのような在留資格を取得しているのでしょうか。また、トルコ人を受け入れる場合、どのような点に注意する必要があるのでしょうか。
日本に在留しているトルコ人
2022年12月の時点で、日本には約6千人のトルコ人が在留しています。これは、世界の国・地域の中では28番目に多く、ヨーロッパの国・地域の中では5番目に多くなっています(出入国在留管理庁「在留外国人統計」)。
日本に在留しているトルコ人を年代別に見ると、20代が約25%、30代が約29%、40代が約22%、50代が約8%、60代が約1%などとなっています。20~40代の割合が大きく、50代以上の割合は小さくなっています。
トルコ人が取得している在留資格
日本に在留しているトルコ人の取得している在留資格のうち、就労可能な活動資格で最も多いのが、特定活動(約1500人)、続いて技術・人文知識・国際業務(約300人)などとなっています。就労可能な活動資格では、技術・人文知識・国際業務が多いのが特徴です。就労不可能な活動資格では、家族滞在(約400人)、留学(約300人)、居住資格では、永住者(約1200人)、日本人の配偶者等(約1100人)などとなっています。
国籍に制限のある在留資格
トルコ人は、短期滞在では査証(ビザ)免除措置の対象となります。
トルコ人の雇用で注意するポイント
トルコの民族構成と言語
トルコは、西アジアにあり、人口は約8500万人です。トルコはトルコ語を話すトルコ人と多数の少数民族から成る多民族国家で、トルコ人の民族構成は、約8~9割がトルコ人、その他クルド人、アルメニア人、ギリシア人、ユダヤ人などとなっています(外務省「トルコ基礎データ」)。
トルコの公用語はトルコ語です。識字率は90%以上と高い水準にあります。トルコ人を雇用する場合は、通常はトルコ語でコミュニケーションをとることが考えられます。
トルコの宗教
トルコ人の宗教は、約94%がイスラム教でイスラム教が大半を占めているのが特徴です。イスラム教では豚肉食やアルコールの禁止などの決まりがあるため注意する必要があります。トルコでは西暦の他にイスラム教のヒジュラ暦が用いられるため、習慣や祝祭日に配慮が必要となります。
トルコの年度と採用
トルコの会計年度は1月に始まり、12月に終わります。トルコでは特定の採用時期はなく、通年採用となっています。トルコの大学・大学院の卒業生を雇用する場合は通年採用で考える必要があります。
まとめ
トルコ人を雇用する場合、技術・人文知識・国際業務の在留資格に関係する業種で人材を確保しやすいと考えられます。トルコ人の言語はトルコ語です。トルコ人の宗教はイスラム教が大半であり、イスラム教の習慣に配慮する必要があります。トルコ人の雇用は通年採用で考える必要があります。当事務所では、外国人の在留申請を代行するお手伝いをしていますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。