日本で活動しているアフガニスタン人はどのような在留資格を取得しているのでしょうか。また、アフガニスタン人を受け入れる場合、どのような点に注意する必要があるのでしょうか。

日本に在留しているアフガニスタン人

2022年12月の時点で、日本には約5千人のアフガニスタン人が在留しています。これは、世界の国・地域の中では30番目に多く、アジアの国・地域の中では19番目に多くなっています(出入国在留管理庁「在留外国人統計」)。

日本に在留しているアフガニスタン人を年代別に見ると、20代が約19%、30代が約22%、40代が約14%、50代が約4%、60代が約1%などとなっています。40代以下が半分を占めていて、50代以上の割合は小さいことが分かります。

アフガニスタン人が取得している在留資格

日本に在留しているアフガニスタン人の取得している在留資格のうち、就労可能な活動資格で最も多いのが、技術・人文知識・国際業務(約1200人)、続いて特定活動(約400人)、経家・管理(約400人)などとなっています。就労可能な活動資格では、技術・人文知識・国際業務や経営・管理が多いのが特徴です。就労不可能な活動資格では、家族滞在(約2千人)、留学(約200人)、居住資格では、定住者(約300人)、永住者(約300人)などとなっています。

アフガニスタン人の雇用で注意するポイント

アフガニスタンの民族構成と言語

アフガニスタンは、南アジアにあり、人口は約3900万人です。アフガニスタンはパシュトゥーン人と多数の少数民族から成る多民族国家で、アフガニスタン人の民族構成は、約42%がパシュトゥーン人、約27%がタジク人、約9%がハザラ人、約9%がウズベク人などとなっています(外務省「アフガニスタン基礎データ」)。

アフガニスタンの公用語はパシュトー語ダリー語です。ダリー語はペルシア語から派生した言語で広く用いられています。識字率は30%以上と非常に低い水準にあります。アフガニスタン人を雇用する場合は、通常はダリー語でコミュニケーションをとることが考えられます。

アフガニスタンの宗教

アフガニスタン人の宗教は、約90%がスンニ派イスラム教、約10%がシーア派イスラム教でイスラム教がほぼ100%となっているのが特徴です。イスラム教では豚肉食やアルコールの禁止などの決まりがあるため注意する必要があります。アフガニスタンでは西暦の他にイスラム教のヒジュラ暦が用いられるため、習慣祝祭日に配慮が必要となります。

アフガニスタンの年度と採用

アフガニスタンの会計年度は4月に始まり、翌年の3月に終わります。アフガニスタンでは特定の採用時期はなく、通年採用となっています。アフガニスタンの大学・大学院の卒業生を雇用する場合は通年採用で考える必要があります。

まとめ

アフガニスタン人を雇用する場合、技術・人文知識・国際業務の在留資格に関係する業種で人材を確保しやすいと考えられます。アフガニスタン人の言語はダリー語またはパシュトー語です。アフガニスタン人の宗教はイスラム教が大半であり、イスラム教の習慣に配慮する必要があります。アフガニスタン人の雇用は通年採用で考える必要があります。当事務所では、外国人の在留申請を代行するお手伝いをしていますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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