日本で活動しているロシア人はどのような在留資格を取得しているのでしょうか。また、ロシア人を受け入れる場合、どのような点に注意する必要があるのでしょうか。

日本に在留しているロシア人

2022年12月の時点で、日本には約1万1千人のロシア人が在留しています。これは、世界の国・地域の中では25番目に多く、ヨーロッパの国・地域の中では3番目に多くなっています(出入国在留管理庁「在留外国人統計」)。

日本に在留しているロシア人を年代別に見ると、20代が約20%、30代が約26%、40代が約27%、50代が約10%、60代が約3%などとなっています。60代以上は少なくなりますが、特定の世代に偏ることなく、幅広い世代が在留していることが分かります。

ロシア人が取得している在留資格

日本に在留しているロシア人の取得している在留資格のうち、就労可能な活動資格では、技術・人文知識・国際業務(約1500人)などとなっています。就労可能な活動資格では、技術・人文知識・国際業務が多く、他の在留資格は少ないのが特徴です。就労不可能な活動資格では、留学(約1400人)、家族滞在(約900人)、居住資格では、永住者(約4千人)、日本人の配偶者等(約1200人)などとなっています。

ロシア人の雇用で注意するポイント

ロシアの民族構成と言語

ロシアは、ヨーロッパにあり、人口は約1億4600万人です。ロシアはスラヴ系、テュルク系、コーカサス系などから成る多民族国家で、ロシア人の民族構成は、約83%がスラヴ系、約9%がテュルク系、約4%がコーカサス系などとなっています(外務省「ロシア基礎データ」)。

ロシアの公用語はロシア語です。その他、共和国ごとに異なる公用語があります。識字率は90%以上と高い水準にあります。ロシア人を雇用する場合は、ロシア語でコミュニケーションをとることが考えられます。

ロシアの宗教

ロシア人の宗教は、約41%がロシア正教、約25%が無宗教、約13%が無神論、約7%がイスラム教、約6%がロシア正教以外のキリスト教などキリスト教が半数を占める一方で、無宗教や無神論が大きな割合を占めているのが特徴です。キリスト教では食べ物の決まりはほとんどありません。ロシアにはキリスト教に特有の習慣があるため、習慣祝祭日に配慮が必要となります。

ロシアの年度と採用

ロシアの会計年度は1月に始まり、12月に終わります。ロシアでは特定の採用時期はなく、通年採用となっています。ロシアの大学・大学院の卒業生を雇用する場合は通年採用で考える必要があります。

まとめ

ロシア人を雇用する場合、技術・人文知識・国際業務の在留資格に関係する業種で人材を確保しやすいと考えられます。ロシア人の言語はロシア語です。ロシア人の宗教はキリスト教が半数を占めており、その習慣に配慮する必要があります。ロシア人の雇用は通年採用で考える必要があります。当事務所では、外国人の在留申請を代行するお手伝いをしていますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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