日本で活動しているオーストラリア人はどのような在留資格を取得しているのでしょうか。また、オーストラリア人を受け入れる場合、どのような点に注意する必要があるのでしょうか。
日本に在留しているオーストラリア人
2022年12月の時点で、日本には約1万1千人のオーストラリア人が在留しています。これは、世界の国・地域の中では24番目に多く、オセアニアの国・地域の中では最も多くなっています(出入国在留管理庁「在留外国人統計」)。
日本に在留しているオーストラリア人を年代別に見ると、20代が約20%、30代が約22%、40代が約24%、50代が約17%、60代が約6%などとなっています。60代以上は少なくなりますが、特定の世代に偏ることなく、幅広い世代が在留していることが分かります。
オーストラリア人が取得している在留資格
日本に在留しているオーストラリア人の取得している在留資格のうち、就労可能な活動資格で最も多いのが、技術・人文知識・国際業務(約1400人)、続いて特定活動(約1100人)などとなっています。就労可能な活動資格では、技術・人文知識・国際業務が多いのに対して、それ以外の在留資格は少ないのが特徴です。就労不可能な活動資格では、家族滞在(約700人)、留学(約500人)、居住資格では、永住者(約3千人)、日本人の配偶者等(約2千人)などとなっています。
国籍に制限のある在留資格
オーストラリア人は、特定活動(ワーキング・ホリデー)の在留資格の対象となります。また、短期滞在では査証(ビザ)免除措置の対象となります。
オーストラリア人の雇用で注意するポイント
オーストラリアの民族構成と言語
オーストラリアは、オセアニアにあり、人口は約2600万人です。オーストラリアは白人、アジア系、先住民などから成る多民族国家で、オーストラリア人の民族構成は、約92%が白人、約7%がアジア系などとなっています(外務省「オーストラリア基礎データ」)。
オーストラリアの公用語は英語です。識字率は90%以上と高い水準にあります。オーストラリア人を雇用する場合は、英語でコミュニケーションをとることが考えられます。
オーストラリアの宗教
オーストラリア人の宗教は、約44%がキリスト教、約39%が無宗教、約3%がイスラム教、約3%がヒンドゥー教などキリスト教が半数を占めるとともに、無宗教も大きな割合を占めているのが特徴です。キリスト教では食べ物の決まりはほとんどありません。オーストラリアにはキリスト教に特有の習慣があるため、習慣や祝祭日に配慮が必要となります。
オーストラリアの年度と採用
オーストラリアの会計年度は7月に始まり、翌年の6月に終わります。オーストラリアでは特定の採用時期はなく、通年採用となっています。オーストラリアの大学・大学院の卒業生を雇用する場合は通年採用で考える必要があります。
まとめ
オーストラリア人を雇用する場合、技術・人文知識・国際業務の在留資格に関係する業種で人材を確保しやすいと考えられます。オーストラリア人の言語は英語です。オーストラリア人の宗教はキリスト教が半数を占めており、その習慣に配慮する必要があります。オーストラリア人の雇用は通年採用で考える必要があります。当事務所では、外国人の在留申請を代行するお手伝いをしていますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。