日本で活動しているカナダ人はどのような在留資格を取得しているのでしょうか。また、カナダ人を受け入れる場合、どのような点に注意する必要があるのでしょうか。

日本に在留しているカナダ人

2022年12月の時点で、日本には約1万1千人のカナダ人が在留しています。これは、世界の国・地域の中では23番目に多く、北アメリカの国・地域の中では2番目に多くなっています(出入国在留管理庁「在留外国人統計」)。

日本に在留しているカナダ人を年代別に見ると、20代が約17%、30代が約23%、40代が約23%、50代が約20%、60代が約8%などとなっています。60代以上は少なくなりますが、特定の世代に偏ることなく、幅広い世代が在留していることが分かります。

カナダ人が取得している在留資格

日本に在留しているカナダ人の取得している在留資格のうち、就労可能な活動資格で最も多いのが、技術・人文知識・国際業務(約1600人)、続いて教育(約1千人)などとなっています。就労可能な活動資格では、技術・人文知識・国際業務と教育が特に多いのに対して、それ以外の在留資格は少ないのが特徴です。就労不可能な活動資格では、留学(約600人)、家族滞在(約500人)、居住資格では、永住者(約4千人)、日本人の配偶者等(約2千人)などとなっています。

カナダ人の雇用で注意するポイント

カナダの民族構成と言語

カナダは、北アメリカにあり、人口は約3700万人です。カナダは移民によって成立した多民族国家で、カナダ人の民族構成は、約77%が白人、約14%がアジア系・アラブ系、約4%が先住民族、約3%がアフリカ系などとなっています(外務省「カナダ基礎データ」)。

フランスの公用語は英語フランス語です。識字率は90%以上と高い水準にあります。カナダ人を雇用する場合は、通常は英語またはフランス語でコミュニケーションをとることが考えられます。

カナダの宗教

カナダ人の宗教は、約53%がキリスト教、約35%が無宗教、約5%がイスラム教などキリスト教が大きな割合を占めているのが特徴です。キリスト教では食べ物の決まりはほとんどありません。カナダにはキリスト教に特有の習慣があるため、習慣祝祭日に配慮が必要となります。

カナダの年度と採用

カナダの会計年度は4月に始まり、翌年の3月に終わります。カナダでは特定の採用時期はなく、通年採用となっています。カナダの大学・大学院の卒業生を雇用する場合は通年採用で考える必要があります。

まとめ

カナダ人を雇用する場合、技術・人文知識・国際業務や教育などの在留資格に関係する業種で人材を確保しやすいと考えられます。カナダ人の言語は英語またはフランス語です。カナダ人の宗教はキリスト教が大きな割合を占めていて、キリスト教の習慣に配慮する必要があります。カナダ人の雇用は通年採用で考える必要があります。当事務所では、外国人の在留申請を代行するお手伝いをしていますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。