日本で活動しているマレーシア人はどのような在留資格を取得しているのでしょうか。また、マレーシア人を受け入れる場合、どのような点に注意する必要があるのでしょうか。

日本に在留しているマレーシア人

2022年12月の時点で、日本には約1万1千人のマレーシア人が在留しています。これは、世界の国・地域の中では22番目に多く、アジアの国・地域の中では17番目に多くなっています(出入国在留管理庁「在留外国人統計」)。

日本に在留しているマレーシア人を年代別に見ると、20代が約37%、30代が約22%、40代が約13%、50代が約12%、60代が約5%などとなっています。20~30代がやや多いですが、幅広い世代が在留していることが分かります。

マレーシア人が取得している在留資格

日本に在留しているマレーシア人の取得している在留資格のうち、就労可能な活動資格は、技術・人文知識・国際業務(約2千人)などとなっています。就労可能な活動資格では、技術・人文知識・国際業務が多く、他の在留資格は少ないのが特徴です。就労不可能な活動資格では、留学(約3千人)、家族滞在(約1千人)、居住資格では、永住者(約3千人)などとなっています。

国籍に制限のある在留資格

マレーシア人は、短期滞在では査証(ビザ)免除措置の対象となります。

マレーシア人の雇用で注意するポイント

マレーシアの民族構成と言語

マレーシアは、東南アジアにあり、人口約3300万人です。マレーシアはマレー系、中華系、インド系などから成る多民族国家で、マレーシア人の民族構成は、約70%がマレー系、約23%が中華系、約7%がインド系となっています(外務省「マレーシア基礎データ」)。

マレーシアの公用語はマレー語です。その他、中国語、タミル語、英語などの言語が用いられています。識字率は90%以上と高い水準にあります。マレーシア人を雇用する場合は、通常はマレー語でコミュニケーションをとることが考えられます。

マレーシアの宗教

マレーシア人の宗教は、約64%がイスラム教、約19%が仏教、約9%がキリスト教、約6%がヒンドゥー教などイスラム教が大半を占めているのが特徴です。イスラム教では豚肉食やアルコールの禁止などの決まりがあるため注意する必要があります。マレーシアでは西暦の他にイスラム教のヒジュラ暦など宗教ごとに異なる暦が用いられるため、習慣祝祭日に配慮が必要となります。

マレーシアの年度と採用

マレーシアの会計年度は4月に始まり、翌年の3月に終わります。マレーシアでは特定の採用時期はなく、通年採用となっています。マレーシアの大学・大学院の卒業生を雇用する場合は通年採用で考える必要があります。

まとめ

マレーシア人を雇用する場合、技術・人文知識・国際業務の在留資格に関係する業種で人材を確保しやすいと考えられます。マレーシア人の言語はマレー語です。マレーシア人の宗教はイスラム教が大半であり、イスラム教の習慣に配慮する必要があります。マレーシア人の雇用は通年採用で考える必要があります。当事務所では、外国人の在留申請を代行するお手伝いをしていますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。