日本で活動しているバングラデシュ人はどのような在留資格を取得しているのでしょうか。また、バングラデシュ人を受け入れる場合、どのような点に注意する必要があるのでしょうか。

日本に在留しているバングラデシュ人

2022年12月の時点で、日本には約2万3千人のバングラデシュ人が在留しています。これは、世界の国・地域の中では16番目に多く、アジアの国・地域の中では13番目に多くなっています(出入国在留管理庁「在留外国人統計」)。

日本に在留しているバングラデシュ人を年代別に見ると、20代が約39%、30代が約23%、40代が約11%、50代が約7%、60代が約2%などとなっています。日本に在留しているバングラデシュ人の大半を20代から30代の若者が占め、40代以上の割合は小さくなっています。

バングラデシュ人が取得している在留資格

日本に在留しているバングラデシュ人の取得している在留資格のうち、就労可能な活動資格で最も多いのが、技術・人文知識・国際業務(約4千人)、続いて特定活動(約1200人)などとなっています。就労可能な活動資格では、技術・人文知識・国際業務が多く、それ以外の在留資格は多くても1000人程度にとどまっているのが特徴です。就労不可能な活動資格では、留学(約5千人)、家族滞在(約5千人)、居住資格では、永住者(約4千人)などとなっています。

国籍に制限のある在留資格

バングラデシュ人は、技能実習の在留資格の対象となります。

バングラデシュ人の雇用で注意するポイント

バングラデシュの民族構成と言語

バングラデシュは、南アジアにあり、人口は約1億7千万人です。バングラデシュはベンガル人を中心として国家で、バングラデシュ人の民族構成は、約98%がベンガル人となっています(外務省「バングラデシュ基礎データ」)。

バングラデシュの公用語はベンガル語です。識字率は70~80%とやや高い水準にあります。バングラデシュ人を雇用する場合は、通常はベンガル語でコミュニケーションをとることが考えられます。

バングラデシュの宗教

バングラデシュ人の宗教は、約91%がイスラム教、約8%がヒンドゥー教などイスラム教が大半を占めているのが特徴です。イスラム教では豚肉食やアルコールの禁止などの決まりがあるため注意する必要があります。バングラデシュでは西暦の他にベンガル暦やイスラム教のヒジュラ暦が用いられるため、習慣祝祭日に配慮が必要となります。

バングラデシュの年度と採用

バングラデシュの会計年度は7月に始まり、翌年の6月に終わりますが、自由に設定することもできます。バングラデシュでは特定の採用時期はなく、通年採用となっています。バングラデシュの大学・大学院の卒業生を雇用する場合は通年採用で考える必要があります。

まとめ

バングラデシュ人を雇用する場合、技術・人文知識・国際業務の在留資格に関係する業種で人材を確保しやすいと考えられます。バングラデシュ人の言語はベンガル語です。バングラデシュ人の宗教はイスラム教が大半であり、イスラム教の習慣に配慮する必要があります。バングラデシュ人の雇用は通年採用で考える必要があります。当事務所では、外国人の在留申請を代行するお手伝いをしていますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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