日本で活動しているイギリス人はどのような在留資格を取得しているのでしょうか。また、イギリス人を受け入れる場合、どのような点に注意する必要があるのでしょうか。
日本に在留しているイギリス人
2022年12月の時点で、日本には約1万9千人のイギリス人が在留しています。これは、世界の国・地域の中では19番目に多く、ヨーロッパの国・地域の中では最も多くなっています(出入国在留管理庁「在留外国人統計」)。
日本に在留しているイギリス人を年代別に見ると、20代が約18%、30代が約25%、40代が約22%、50代が約17%、60代が約8%などとなっています。60代以上は少なくなりますが、特定の世代に偏ることなく、幅広い世代が在留していることが分かります。
イギリス人が取得している在留資格
日本に在留しているイギリス人の取得している在留資格のうち、就労可能な活動資格で最も多いのが、技術・人文知識・国際業務(約3千人)、続いて教育(約1400人)などとなっています。
就労可能な活動資格では、技術・人文知識・国際業務と教育が多いのに対して、それ以外の在留資格は少ないのが特徴です。
就労不可能な活動資格では、留学(約1300人)、家族滞在(約900人)、居住資格では、永住者(約7千人)、日本人の配偶者等(約3千人)などとなっています。
イギリス人に多い就労分野の傾向
イギリス人は、ビジネス分野(海外営業・マーケティング・国際業務・通訳翻訳など)、学術研究、教育(英語教育を含む)、音楽・芸術分野、IT分野など専門性の高い領域で就労する例が多く見られます。また外資系企業や日本企業の海外部門でも採用されています。
イギリスと日本との人的交流制度(ワーキングホリデー)
イギリスは日本とのワーキング・ホリデー制度の対象国で、若年層が最長1年間、就労しながら滞在できます。また「英国人ボランティア」による特定活動も存在します。短期滞在ではビザ免除措置により観光・商用での渡航が容易です。
国籍に制限のある在留資格
イギリス人は、特定活動(ワーキング・ホリデー、英国人ボランティア)の在留資格の対象となります。また、短期滞在では査証(ビザ)免除措置の対象となります。
イギリス人の雇用で注意するポイント
イギリス人を雇用するうえで注意すべきポイントを確認しておきましょう。
イギリスの民族構成と言語
イギリスは、ヨーロッパにあり、人口は約6700万人です。イギリスはアングロ・サクソン人(イングランド人)、ケルト人(スコットランド人、ウェールズ人、北アイルランド人)などから成る多民族国家で、イギリス人の民族構成は、約76%が白人、その他アフリカ系やアジア系などとなっています(外務省「イギリス基礎データ」)。
イギリスの公用語は英語です。また、地域ごとにウェールズ語、ゲール語などの言語が用いられています。識字率は90%以上と高い水準にあります。イギリス人を雇用する場合は、英語でコミュニケーションをとることが考えられます。
イギリスの宗教
イギリス人の宗教は、約52%が無宗教、約14%が英国国教会、約13%が英国国教会・カトリック以外のキリスト教、約9%がカトリック、約7%がイスラム教など無宗教が半数を占めるとともに、キリスト教も大きな割合を占めているのが特徴です。キリスト教では食べ物の決まりはほとんどありません。イギリスにはキリスト教に特有の習慣があるため、習慣や祝祭日に配慮が必要となります。
イギリスの年度と採用
イギリスの会計年度は4月に始まり、翌年の3月に終わります。イギリスでは特定の採用時期はなく、通年採用となっています。イギリスの大学・大学院の卒業生を雇用する場合は通年採用で考える必要があります。
イギリス人の語学力
イギリス人の大半は英語母語話者であり、国際業務適性が高い一方、日本語話者は限定的です。日本語を必須とする職種では日本語教育や社内サポートが有効です。ビジネス英語能力は高水準のため、国際案件や海外展開に関する業務で力を発揮します。
イギリス人を雇用する際の注意点
企業がイギリス人を雇用する場合は、次の点に注意しましょう。
- 在留資格と職務内容の整合性
- 学歴・実務経験の証明書類
- 給与が日本の適正水準であること
- 在留資格変更や更新のスケジュール管理
永住者・日本人配偶者等の在留資格を持つ人材も多く、長期定住型人材として採用される例が見られます。
まとめ
イギリス人を雇用する場合、技術・人文知識・国際業務や教育などの在留資格に関係する業種で人材を確保しやすいと考えられます。イギリス人の言語は英語です。イギリス人の宗教は無宗教が大半ですが、割合の大きいキリスト教や一定の割合を占めるイスラム教の習慣に配慮する必要があります。イギリス人の雇用は通年採用で考える必要があります。
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