日本で活動しているモンゴル人はどのような在留資格を取得しているのでしょうか。また、モンゴル人を受け入れる場合、どのような点に注意する必要があるのでしょうか。

日本に在留しているモンゴル人

2022年12月の時点で、日本には約1万7千人のモンゴル人が在留しています。これは、世界の国・地域の中では20番目に多く、アジアの国・地域の中では16番目に多くなっています(出入国在留管理庁「在留外国人統計」)。

日本に在留しているモンゴル人を年代別に見ると、20代が約43%、30代が約25%、40代が約9%、50代が約2%、60代が1%未満などとなっています。日本に在留しているモンゴル人の大半を20代から30代の若者が占め、40代以上の割合は小さくなっています。

モンゴル人が取得している在留資格

日本に在留しているモンゴル人の取得している在留資格のうち、就労可能な活動資格で最も多いのが、技術・人文知識・国際業務(約3千人)、続いて技能実習(約2千人)などとなっています。就労可能な活動資格では、技術・人文知識・国際業務と技能実習が多いのに対して、それ以外の在留資格は少ないのが特徴です。就労不可能な活動資格では、留学(約4千人)、家族滞在(約3千人)、居住資格では、永住者(約1400人)などとなっています。

国籍に制限のある在留資格

モンゴル人は、技能実習の在留資格の対象となります。

モンゴル人の雇用で注意するポイント

モンゴルの民族構成と言語

モンゴルは、東アジアにあり、人口は約350万人です。モンゴルはモンゴル民族、カザフ民族などから成る多民族国家で、モンゴル人の民族構成は、約95%がモンゴル民族、約4%がカザフ民族、その他の少数民族などとなっています(外務省「モンゴル基礎データ」)。

モンゴルの公用語はモンゴル語です。また、地域ごとにカザフ語、ブリヤート語、トゥバ語などの言語が用いられています。識字率は90%以上と高い水準にあります。モンゴル人を雇用する場合は、モンゴル語でコミュニケーションをとることが考えられます。

モンゴルの宗教

モンゴル人の宗教は、約52%がチベット仏教、約40%が無宗教、約3%がイスラム教、約3%が民間信仰などチベット仏教が半数を占めているのが特徴です。チベット仏教では食べ物の決まりはほとんどありませんが、一部では牛・羊以外の肉食の禁止などの決まりがあるため注意する必要があります。モンゴルにはツァガーン・サル(旧正月)など旧暦の習慣があるため、習慣祝祭日に配慮が必要となります。

モンゴルの年度と採用

モンゴルの会計年度は1月に始まり、12月に終わります。モンゴルでは特定の採用時期はなく、通年採用となっています。モンゴルの大学・大学院の卒業生を雇用する場合は通年採用で考える必要があります。

まとめ

モンゴル人を雇用する場合、技術・人文知識・国際業務や技能実習などの在留資格に関係する業種で人材を確保しやすいと考えられます。モンゴル人の言語はモンゴル語です。モンゴル人の宗教の大半を占めるチベット仏教ではあまり宗教への配慮は求められませんが、一部食べ物などへの配慮が求められます。また、旧暦の習慣に配慮する必要があります。モンゴル人の雇用は通年採用で考える必要があります。当事務所では、外国人の在留申請を代行するお手伝いをしていますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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